柳刃・笹刃のトギの注意点

こんにちは

いつもはさみを愛用していただきまして
たいへんありがとうございます。

今から20年近く前
業界初ドライシザーズとして誕生した
XK60
元祖柳刃 XK60 KOUHO

この形状のシザーは、
メインのシザーほど研がなくても、
いいのですが、

もしトギに出される場合は、
この刃のタイプの鋏は、
 必ずメーカーに出したほうがいいですよ
とお話ししています。

よくある症例で、
「ドライシザーを研いだら、大きく感触が変わった。
 毛が逃げなく、すべらなくなった。」

というのがございますが、
一番多いパターンは
 
・刃が段刃にされている

それも肉眼ではわかりづらい段刃ではなく、
刃の表側3分の1くらいまで削られた
段刃になっている。

というのもありました。

ここまでなってると、
本当にもったいないです。

もしそうなっても諦めないで、
一度ご相談ください!
出来る限りのベストな形で、
修復させていただきます。

それから、もう一つ
細かい話になりますが、
刃の形状はもちろん、

大事なのは、刃線(弧)です。

光邦シザーズは、鋏をデザイン・設計する時に、
刃線のアール(R)弧まで綿密に割り出し、
制作しています。
それ以外にも、
刃の厚みや幅、そして刃の表面の膨らみも
絶妙の角度で仕上げられています。

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こちらは刃線のアールを図る
大雑把な表でございますが

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たとえばXK60は
約400R(細かい数値は企業秘密で失礼します)
というかんじです。

これが研がれて600Rになったら、
感触が変わってしまうのは当然という事です。

刃線のRの事を聞いた時、
正確に答えられて、
ベストな対処法を施してくれる
砥ぎ屋さん・ハサミ屋さんは
プロの方です。

あと同じ柳刃・笹刃でも、
使われる方によって
スライシングメイン、スライドカットオンリー、
チョップでも使うので刃先はしっかり‥、
オールマイティーに使う
等、
用途は様々です。
また、入れる角度・毛をとらえる角度も
違ったりします。

私たちメーカーは、
話しを十分聞かせていただいたうえで、
愛用していただいている
あなたにとって最良な、
そして鋏の特性も存分に発揮していただける
アフターフォローを心がけています。

またハサミの世界で逢いましょう。